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看護と拘束

2013.05.14

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 入居者さんが入院してお見舞に行くと必ず目にする光景が、車イスに荷物の様にしっかり縛られた姿です。 その紐も突発的に付けられたのではなく、色も変わり年季の入ったものです。 突然入院してきて馴染みがなく、看護の人達が万が一の事を考え、イヤイヤしている事は重々分かっているのですが、両手・体を車イスに縛り付けられている姿は、胸にグッとくるものがあります。 わざと、「爺ちゃんはこんなに縛らなくても大丈夫なのに」と言っても、聞いている人はいません。 「みんなが待っているから、早く帰っておいで」と言うと、「俺なんか帰っても仕方ない」と言います。  拘束する事で体が自由にならないと言うのは、本人の気力・希望を失わせる事だとつくづく思いました。 後は一刻も早く救出させる事しかありません。 この現実は改善されることは無いのでしょう? 諦めるしかないと思うとますますこちらの気持ちが萎えてきます。 ため息が出ます。