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今を生きる力

2015.11.26

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 昨晩は文化講演会があり、作家の五木寛之氏の講演を聞いてきました。 お題は「今を生きる力」でした。 昭和7年生まれと言いますが、我が父も同じく昭和7年の生まれ、同じ時代に生まれながらも見た目には雲泥の差を感じました。 その一端は、記憶力の素晴らしい事、未だにどん欲に知識をむさぼっている事です。 本人は職業病と言いますが、一度読んだ本の気に入ったフレーズは記憶に残ると言います。 爪の垢を貰いたいほどです。 さて話は、少しネガティブな話でしたが、日本人は戦後「泣く・悲しむ」と言う事に対して、きちんと向き合う事をしていなかったと言います。
 その発端は、常用漢字の見直しです。 今回の改定でネガティブな漢字が多く採用されたのは、時代背景の影響だと言います。
 言われてみると、戦後日本はイケイケどんどん、悲しんでい居る暇などありませんでした。 今、団塊の世代が一線を離れ、殺伐とした現代社会の中で、本当に悲しんでいる人に寄り添い一緒に泣いてあげる時代になったと言います。 彼の言う、他力本願ではないですが、自分でどうにもならない事は他力が救ってくれると言う事です。 慈悲の心を持って、今を生きると言う事でしょうか。