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語りべ

2020.08.24

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 時期を逸してしまいましたが、終戦記念に合わせて書こうと思っていた事があります。 地元新聞が終戦記念の前後3回にわたり、町内在住のOさん90歳の戦争体験談を掲載しました。 私はその方の事を古くから知っていたのですが、今まで戦争体験を口にする事はありませんでした。 ですから、驚いたのと記事を読んでいくうちに75年前のO少年の気持ちや心配する家族の気持ちが良く伝わり、改めて平和に暮らせる事に感謝しています。 Oさんは昭和18年、旧日本軍が14~17歳少年を全国から選抜し航空機搭乗員の大量養成を行う海軍飛行予科練生の募集が始まり美幌にもその知らせが届き、当時14歳のOさんもお国ためにと受験し見事合格。 その頃予科練に入る事は少年たちの憧れだったと言います。 試験は北見で行われ200名ほど受験しOさんは試験官の大佐にお前が1番だったと褒められたと言います。 その後、熊本県人吉航空隊のゼロ戦部隊に配属になり、養育を受けたと言います。 出発する日、母親がOさんの名前を呼び「おめでとう」と言ってくれたそうですが、本当は何もめでたい話ではないが時代がそう言わせたのでしょう。
 Oさんも親不孝を心で詫びたと言います。 胸にしみる話です。