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軍神

2021.08.16

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 昨日見たテレビ映画の話をします。 終戦記念と言う事で、戦争映画が放送されていました。 市川海老蔵主演で「出口のない海」、太平洋戦争末期に海の特攻兵器と呼ばれた人間魚雷「天回」に乗り込む若者たちを描き、生きる意味、戦争の虚しさを問いかけるものでした。 そのワンシーンで天回に乗り込む若者が言った言葉、「死んで、軍神となる」と言うのです。 映画では戦死し神棚に祭られた時、名前の上に軍神と付けられるのですが、「軍神=戦いの神」今どきそんな話をしても誰も理解できない事でしょう。 しかしその時代の子供達にとっては、軍神になる事は憧れでした。
敵艦に爆弾を抱いて体当たりした、神風特攻隊員は死んで軍神となりました。 当時の子供達は学校教育で、お国のため、家族のために死んで軍神となる事が名誉だと教え込まれ、それを信じていたのです。 映画では、戦死した者、生き残った者それぞれの心の葛藤を海老蔵が演じ、ついつい引き込まれました。 終戦記念日だからこそ、二度と戦争はしない。 「軍神」などと言う言葉が生まれない時代になる事を、改めて誓いましたが、今の日本を取り巻く情勢は、そんなに甘くない様な気がします。