2013.02.23
先日そば界の3大ブランドの一つ「神田藪そば」が火事になりました。 更科・砂場・藪、その藪の総本家でもあります。 問題は火事でそばつゆの基になる「かえし」が消失したらしいのです。 ウナギ屋はタレ、そば屋はかえし先祖代々受け継ぎ、少なくなったら継ぎ足し今日までその味を守ってきました。 命の次に大切なものです。 戦争や地震でもその返しの入ったカメを持って逃げたと言う代物です。 そばのつゆには甘汁と辛汁の2種類があります。 甘汁は暖かいそば、辛汁は冷たいそばに使われますが、それもかえしあっての話です。 かえし作りは門外不出・一子相伝とされて居るところもあります。 私も作りますが、いまだに満足できるものが作れず試行錯誤しています。 一番良い醤油・カツオを使いレシピ通りにやってもダメです。 それくらい微妙なものです。
藪系列のそば屋にとっても、今回の事故にショックを受けたはずです。 果たして元の味に戻るには何十年、いや戻る事は無いと思います。 因みに、焼き鳥・ウナギ・焼肉は「タレ」といい、そばは「つゆ」と言います。 お間違えなく。