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葛藤

2011.06.22

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 トキノさんは大正4年生まれの95歳。 今ターミナルを迎えようとしています。 先月心不全で緊急入院をしましたが2週間後に無事退院、でも日増しに体力は落ち肩で息をしている状態です。
 毎日顔を見せる長男さんと今後の事に付いて、主治医と相談の結果ホームでの見取りを決意しましたが、日々変化していく母親の顔を見て心が大きく揺らぎ始めました。 今後いかほど手を尽くしても良くなることがないのは分っていても、子供として何とかしてあげたいその気持ちは痛いほど分かります。 延命措置をしないで自然に任せるか、医療の力を借りてただ命を繋ぐか心の葛藤が毎日続きました。 しかし今日その気持ちをはっきりさせました。 それは病院で最期を看取るという結論です。 どちらが良いかの判断なんて誰にも出来ませんが、長男さんがそう決めたのならトキノさんも喜んでいる事でしょう。 子が親を思う気持ち、親が子を思う気持ちどちらも深いものがあります。 私達は一分一秒でも長く親子が一緒に居られる事を祈るだけです。