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神田日勝

2009.07.13

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 神田日勝ってご存知でしょうか? 農民画家とか言われていますが、東京生まれで戦時疎開で十勝の鹿追に移住し、開拓営農のかたわら油彩を制作し、32歳のこれからと言う時に風邪をこじらせこの世を去りました。 日勝の絵画の前に立つとそのリアリティーに思わず鳥肌が立ちます。 逃げられない現実と希望・喜びと言うものがベニヤ板に描かれています。 なんといっても一番は絶筆となった『馬』の絵です。 馬の後ろ足と背景を残したままですが、その迫力は言葉では言い表わすことが出来ません。 農耕馬で痩せていて何の魅力もありませんが、絵の前に立つと優しい馬の目が「お前何しに来た」と語りかけてくる様でした。 その日館内には私一人でしたのでイスに腰掛け絵を眺めていると、その馬と本当に会話が出来る様な気がしました。 不思議な体験でした。 時間を作り、もう一度観に行こうと思っています。 ぜひ一度観賞してみてはいかがでしょうか。 お薦めですヨ。